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キュムラントと高次相関関数
銀河などの離散的な分布の相関関数の階層に対して,連続場に対しての相関関
数の階層が定義できる.2点相関関数はゆらぎの積の期待値で与えられたが,
多点の積の期待値が高次相関関数を与えることになる.だが,離散的分布の場
合と同様,より低次の相関関数に帰着できる情報を引き去ることにより,より
情報の重複のない統計量を取り扱う必要がある.
まず,一般論として,多自由度のランダム変数
を考えることにする.
ここで,ランダム変数の積の期待値
を
次のモーメントと呼ぶ.
このモーメントの既約成分として,
次のキュムラント
は次のように再帰的に
定義される:
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(O.2.32) |
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(O.2.33) |
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(O.2.34) |
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![$\displaystyle \left\langle \phi_i \phi_j \phi_k \phi_l \right\rangle -
\left[
\...
...\rm c} \left\langle \phi_k \phi_l \right\rangle_{\rm c} + {\rm sim.}(3)
\right]$](img4450.png) |
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(O.2.35) |
つまり,キュムラントはモーメントから,あらゆる可能な重複しない部分集合
への組分けにより作られる,より低次のキュムラントの積を差し引いたもので
ある.逆に言えば,モーメントは重複しない部分集合への組分けによって作ら
れるキュムラントの積をあらゆる可能な場合について和を取ったもので与えら
れることになる:
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(O.2.36) |
この右辺は、クラスター展開に他ならない。ここで,左辺に現れて来る変数は
右辺に一度しか現れない.したがって,キュムラントは変数について線形性が
あることがすぐにわかる:
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(O.2.37) |
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(O.2.38) |
ここで,ランダム変数として密度ゆらぎを取れば,こうして定義されるキュム
ラントが密度ゆらぎの高次相関関数を与える.点
における密度ゆ
らぎの値を
などと略記すれば,
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(O.2.39) |
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(O.2.40) |
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(O.2.41) |
のようになる.
離散的な天体分布の相関関数を,このキュムラントに関係づけることも可能で
ある.そのため,§15.1.2におけるように,空間を微小体積
に分割して,その中の天体の数を
とすると,
のみ
をとり、
である.すると、
個の微小体積
のすべてに天体が含まれる確
率は
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(O.2.42) |
で与えられる。ここで§15.2.1で見たように、左辺を
で割ったものをクラスター展開した
ときの最高次の項が高次相関関数である.したがって離散分布の
点相関関
数
は右辺のキュムラントから
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(O.2.43) |
と表されることがわかる。ここで,各微小体積中の個数に対するゆらぎに対応
する量
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(O.2.44) |
を定義すれば、式(15.2.43)は
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(O.2.45) |
と表すこともできる。これは、キュムラントの性質として変数の一つを定
数で置き換えたものは必ずゼロになることによる。
2点相関関数の場合と同様に,離散的な点分布の高次相関関数は,連続場の高
次相関関数に比べて,ショットノイズ項が付け加わる.式(15.1.14)を
導いたのと同様にすれば,その関係を求めることができる.ディラックのデル
タ関数を
などのよ
うに略記すると,3点相関関数については
![$\displaystyle \zeta_{\rm g123} = \zeta_{\rm 123} + \frac{1}{\bar{n}} \left[ \de...
... \xi_{12} \right] + \frac{1}{\bar{n}^2} \delta^{\rm D}_{12} \delta^{\rm D}_{23}$](img4471.png) |
(O.2.46) |
となる.3点のうち2点のみが一致した場合と,3点とも一致した場合に対応
する項がショットノイズ項として現れている.4点相関関数については
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![$\displaystyle \eta_{\rm g1234} =
\zeta_{\rm 1234} +
\frac{1}{\bar{n}}
\left[
\delta^{\rm D}_{12} \zeta_{134} + {\rm sim.}(6)
\right]$](img4472.png) |
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(O.2.47) |
となる.ショットノイズ項は,4点のうち,2点のみが一致する場合,2点ず
つ二組一致する場合,3点のみが一致する場合,4点ともに一致する場合に対
応している.より高次の相関関数のショットノイズ項の形ももこれらの例から
明らかであろう.
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