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相関関数の統計的完全性

キュムラントの全体は分布の統計的情報をすべて含んでいることに触れたが、 それに対応して、相関関数の全体は空間分布についての統計的情報をすべて含 んでいる。高次相関関数をすべて含む相関関数の関数形を与えれば、それは空 間分布の統計的性質を完全に指定したことになる。

たとえば、密度場の相関関数 $ \xi^{(N)}\left({\mbox{\boldmath $x$}}_1,\ldots,{\mbox{\boldmath $x$}}_N\right)$ がすべて与えられたも のとすると、式(15.3.67)により、モーメント母汎関数$ Z[J]$ が定ま るため、これにより、あらゆる統計的性質が導き出されることになる。天体分 布の相関関数は母汎関数 $ \ln Z_{\rm g}[J]$ を汎関数微分することにより得ら れるが、この汎関数は上で導いたように、式(15.3.78)によって密度ゆ らぎの母汎関数$ Z[J]$ と結び付いている。このように、モーメント母汎関数は 分布の統計にとって基本的な量であり、空間分布から導き出されるどのような 統計量であろうとも、この母汎関数に帰着させることが原理的に可能である。




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