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質量を持っているニュートリノも無衝突ボルツマン方程式に従う.自由運動が
大きいダークマターはホットダークマター(hot dark matter)と呼ばれるが,
無視できない質量を持つニュートリノはその範疇に入る.そこで,ここではホッ
トダークマターを質量を持つニュートリノと同一視し,添字 `h' を使うこ
とにする.
非摂動ボルツマン方程式はゼロ質量の場合と同様,
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(L.4.131) |
に従い,やはり
は時間的に一定となる.エネルギー
密度と圧力は非摂動部について,
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(L.4.132) |
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(L.4.133) |
で与えられる.さらに摂動ボルツマン方程式(10.8.291)は
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(L.4.134) |
となる.ここで,質量ゼロの場合と同様に
である.また摂動量についての巨
視的変数は
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(L.4.135) |
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(L.4.136) |
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(L.4.137) |
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(L.4.138) |
となる.
質量ゼロの場合と異なり,上の巨視的変数の式は
積分が共通ではないので,
先に積分して簡単化することはできない.代わりに摂動分配関数と非摂動分配
関数の比をそのままルジャンドル展開する:
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(L.4.139) |
す
ると式(12.4.135)-(12.4.138)は
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(L.4.140) |
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(L.4.141) |
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(L.4.142) |
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(L.4.143) |
と表される.質量なしの場合と同様に計算すれば,ボルツマン方程式は展開係
数に対する次の方程式系となる:
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(L.4.144) |
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(L.4.145) |
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![$\displaystyle {F_{{\rm h} l}}' -
\frac{kq}{(2l+1)\sqrt{q^2 + {m_\nu}^2 c^2 a^2...
...t[ l F_{{\rm h} (l-1)} - (l+1) F_{{\rm h} (l+1)}\right] = 0,
\qquad (l\geq 2)$](img3956.png) |
(L.4.146) |
この方程式も無限の階層を持つ.固定された
について十分大きな
により途中で打ち切って時間発展を求める.そしてなるべく多くの
に
ついて計算を繰り返し,その結果の内挿などによって数値的に式
(12.4.140)-(12.4.143)を積分すれば,巨視的な摂動量が求
められる.
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