Linux Mint 18.1 "Sarah" インストール、追加インストール、設定、調整の個人的ノート
Linux MintとはUbuntuまたはDebianベースのLinux ディストリビューション。以前から人気のあったディストリビューションUbuntuの最近のデスクトップは使いにくいと感じる人が多いため、最近注目が集まっているディストリビューションである。第18.1版は2017年1月リリース。DebianをベースにしたLMDEというバージョンもある。 Ubuntu系の特徴として、rootユーザが存在しない。rootに関連する作業はすべて sudo を用いて行う。 |
新規にインストールCDを作成してインストールする方法。
ホームページ http://www.linuxmint.com/からisoイメージファイルをダウンロード。
ダウンロードしたisoイメージをCDに焼くには、Linuxではgnomebaker, K3b, xcdroastなどのどれかを使うとよい。イメージをファイルとして焼いてしまわないように注意する。
gnomebakerの場合、[Tools] - [Burn CD Image]
K3bの場合、[ツール] - [CD] - [CDイメージを書き込む]
Macでは、アプリケーションの「ディスク・ユーティリティ」を使う。
これまでにインストールしたアプリケーションをリスト化して、新しい環境に引き継ぐ準備をする。
[コントロール・センター] - system:[バックアップツール]
により、[ソフトウェアセレクションをバックアップ]をクリック。
宛先には、フォーマットしないで引き継ぐディレクトリ(/home など)を指定。
マシンをインターネットに接続して、焼いたCDを入れて起動するとデスクトップが立ち上がる。 左にある「インストール」のアイコンをダブルクリックするとインストールが始まる。 途中で止まるなど、うまくいかない場合はCDによる起動画面でF4を押し、モードを変えてインストールを試してみる。
Linux Mintのアップグレードは基本的にクリーンインストールで行うので、少なくともユーザーディレクトリは別パーティションにして構成することが推奨される。 パーティション設定画面では「その他」を選び、以下を参考に設定する。
パーティション設定例(100GB程度のディスクの場合):
/boot : 128MB / : 20GB /usr/local : 20GB /home : 残り全部 /swap : 実メモリ強(実メモリ256MB以下なら2倍程度)
パーティション設定例(1TB程度のディスクの場合):
/boot : 1000MB / : 100GB /usr/local : 100GB /home : 残り全部 /swap : 実メモリ強(実メモリ256MB以下なら2倍程度)
パーティション設定例(2):
/boot : 512MB / : 5GB /usr : 40GB /usr/local : 40GB /var : 20GB /tmp : 5GB /home : 残り全部 /swap : 実メモリ強(実メモリ256MB以下なら2倍程度) /backup : セカンドディスクに割り当て(2番目の例はかなり余裕あり。この1/4ずつでも問題ない。パッケージを選べばもっと少なくてもよい。) /usr/local, /home, /backupはフォーマットせずそのまま残してインストールしたソフトウェアやユーザのデータなどを引き継ぐ。
/boot, /, /usr, /var, /tmpのパーティションをフォーマットしてクリーンインストールする。
端末内で以下を実行して日本語追加パッケージをインストールする:
wget -q http://linuxmint-jp.net/linuxmint-ja-archive-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add - sudo wget http://linuxmint-jp.net/sources.list.d/linuxmint-ja.list -O /etc/apt/sources.list.d/linuxmint-ja.list sudo apt-get update sudo apt-get dist-upgrade sudo apt-get install mint-gnome-ja --install-recommends(上はMATE, Cinnamonの場合。LMDEの場合、最後のところでmint-gnome-jaの代わりにmint-lmde-jaをインストール。KDEの場合はmint-kde-ja。)
ここでログインし直すと、日本語入力ができるようになる。
日本語入力環境をfcitxとMozcにするには
sudo apt-get -y install fcitx fcitx-mozc fcitx-frontend-gtk2 fcitx-frontend-gtk3 fcitx-ui-classic fcitx-config-gtk mozc-utils-gui im-config im-config -n fcitxとする。ログインし直すと有効になる。 インプットメソッドをfcitxでなくibusに戻すには
im-config -n ibus
sudo apt-get update sudo apt-get upgradeを実行する。
アップグレード前にインストールしたアプリケーションを、新しい環境に再現する。
[コントロール・センター] - system:[バックアップツール]
により、[ソフトウェアセレクションを復元]をクリック。
インストール・ソフトウェアのリスト作成 でリスト化したファイルを指定。
すべてが再現できるとは限らない。 以下の作業は、ここで再現できなかったソフトウェアについてのみ行えばよい。
sudo apt-get -y install texlive-full sudo apt-get -y install xdvik-ja dvipsk-ja okumura-clsfiles feynmf sudo mktexlsr
pdf, jpg, pngなどの画像ファイルを自動的にdvipdfmxで取り込めるよう設定する:
/usr/share/texlive/texmf-dist/web2c/texmf.cnf を管理者権限で編集する。
shell_escape_commands = \ から始まるコマンド(539行目あたり)の最後、
repstopdf,\と書いてある行の次に
epspdf,extractbb,\という行を追加する。
Linux用のAdobeReaderはサポートされていない。
AdobeReader_jpn-8.1.7-1.i486.tar.gzをダウンロードし、
tar xvfz AdobeReader_jpn-8.1.7-1.i486.tar.gz cd AdobeReader/ sudo ./INSTALLを実行。
sudo apt-get -y install tcsh chsh -s /bin/tcshを実行。
設定ファイル例:
umask 022 limit coredumpsize 0 # aliases are set in .alias if -f ~/.alias source ~/.alias endif set path = (. ~/bin $path) set manpath = ("man -w") set prompt="%m:%~ %h %% " setenv EDITOR emacs setenv LANG ja_JP.UTF-8 setenv TEXINPUTS .:~/tex/macros: ...
このときエイリアスは ~/.alias に書く。
# aliases alias h history alias rm 'rm -i' alias mv 'mv -i' alias cp 'cp -i' alias dir 'ls -al' alias ls 'ls -F' ...
ここまでの設定でデフォルトの日本語フォントはIPAフォントとなり、 このままでも十分使えるが、 デスクトップやブラウザのゴシック体の「かな」をもう少しセンスの良い 字体にするには、 M+フォントを使う。このフォントは「かな」に特化されたものなので、 IPAゴシックフォントの漢字と合成して使う。
最初にソフトウェアセンターから Advanced Settings をインストールする。 次に、Fontforge がインストールされていなければ入れておく:
sudo apt-get -y install fontforgeそして、M+フォントのダウンロードページ
tar xvfJ mplus-TESTFLIGHT-062.tar.xz cd mplus-TESTFLIGHT-062 sudo cp /usr/share/fonts/truetype/fonts-japanese-gothic.ttf ipag.ttf sudo fontforge -script m++ipa.pe sudo mkdir /usr/share/fonts/truetype/mplus sudo mv M*IPAG.ttf /usr/share/fonts/truetype/mplus/. sudo fc-cache -f -v /usr/share/fonts/truetype/mplusを実行。 FireFoxのフォントは
いろいろなアプリケーション・ソフトウェアを自動的にインストールする。 ここでは、設定の簡単なソフトウェアをまとめてインストールする。 その他、各自必要なものは同様にインストール。
sudo apt-get -y install gnome-tweak-tool gconf-editor sudo apt-get -y install deja-dup sudo apt-get -y install emacs auctex emacs-mozc aspell-en nkf sudo apt-get -y install libreoffice sudo apt-get -y install flashplugin-installer sudo apt-get -y install gcc g++ gfortran sudo apt-get -y install gv ps2eps sudo apt-get -y install fftw2 units octave sudo apt-get -y install grace pgplot5 gnuplot-x11 sudo apt-get -y install gnubiff mail-notification sudo apt-get -y install inkscape xfig xfig-libs pstoedit transfig fig2ps sudo apt-get -y install gnome-themes-extras swfdec-gnome sudo apt-get -y install ubuntu-restricted-extras sudo apt-get -y install xdiskusage k3b ksnapshot lhasa sudo apt-get -y install sitecopy
ホームページから直接インストールするソフトウェア:
オンラインストレージDropBoxをインストール。 無料容量2GB。 この招待リンク から登録すれば、無料容量が500MB増えて2.5GBになる。 さらに、デスクトップ用のツールを以下のようにインストール。
sudo apt-get install nautilus-dropbox
オンラインストレージOneDriveをインストール。 無料容量15GB。 この招待リンクから登録すると、無料容量がさらに500MB増える。
クライエント・ツールのインストール: https://github.com/xybu/onedrive-d
オンラインストレージGoogle Driveをインストール。
無料容量15GB。
クライエント・ツールGriveのインストール:
sudo add-apt-repository ppa:nilarimogard/webupd8 sudo apt-get update sudo apt-get install grive grive-tools
grive-toolsを使う場合:
[メニュー] - [アクセサリ] から Grive Setup を起動し、指示にしたがう。ただし、この方法では同期ディレクトリを選べず、デフォルトでホームディレクトリにフォルダができる。
griveを使う場合:
同期したいディレクトリへ行って、コマンド "grive -a" を実行して指示にしたがう。
Nevernote
:クラウド上のメモ帳EvernoteのLinuxクローンアプリ
外からssh接続するため、SSHをインストール。
sudo apt-get -y install ssh
UbuntuでははじめNTPサーバと時刻同期をしていないので、別途インストール。
sudo apt-get -y install ntp
/etc/ntp.conf の24行目を
#pool ntp.ubuntu.com pool ntp.jst.mfeed.ad.jp pool ntp.nict.jp pool ntp.ring.gr.jpと変更する。
sudo /etc/init.d/ntp stop sudo ntpdate ntp.jst.mfeed.ad.jp sudo /etc/init.d/ntp startですぐに同期する。
http://www.vmware.com/jp/products/player/ から説明にしたがってvmware playerをダウンロードする(レジストレーション が必要)。
以前のバージョンがインストールされている場合は、先にアンインストー ルする必要がある:
% sudo vmware-installer -u vmware-player
% sudo sh VMware-Player-3.0.1-*.x86_64.bundleでインストール。起動は
% vmplayer&Windows XPをインストールしたところ、仮想ハードドライブがデフォルトの SCSIのままだと起動しなかったため、一度削除してIDEに変更し、XPをインストー ルし直したら起動した。
ビデオカードのLinux用のドライバが用意されている場合はインストールする。
nVidiaカードの設定方法:
sudo apt-get -y install nvidia-settings gksu nvidia-settingsで設定画面が現れるので、設定して保存する。
ATIカードの設定方法: http://wiki.cchtml.com/index.php/Ubuntu を参照せよ。
失敗してXが立ち上がらなくなったら
sudo cp /etc/X11/xorg.conf.orig /etc/X11/xorg.confとして再起動。
Synergy は、Linux と Windows や Mac など、同時に起動している複数台のマシンを、 どれかひとつのマシンにつないだ一組のキーボードとマウスですべて操作でき るようにするソフトウェア。しかも、カット&ペーストやコピー&ペーストな どを、マシンやOSをまたいで行うこともできるようになる。 複数台のコンピュータを同時に使う場合には極めて便利。 ここでは Linux 側につないだキーボードとマウスから Windows 側のマシンを 操作する設定を行う.実際にはあらゆる組み合わせが可能.
sudo apt-get -y install synergy設定ファイルを~/.synergy.conf に保存する。 プライベートアドレス内にあるマシンに対する.synergy.confの例:
section: screens linhost: machost.local: end section: links linhost: left = machost.local machost.local: right = linhost end section: aliases linhost: 192.168.11.2 machost.local: 192.168.11.3 end(linhost,machostは実際のマシン名をつける。Mac側の名前には.localをつける) その他細かな設定の仕方はホームページに説明があるので、参照する.
ここでLinux のファイアウォールが有効になっている場合、 TCPポートを開いておく必要がある。
次に通常ユーザに戻り,
synergys -fとして フォアグラウンドで Linux 側 synergy の起動を確認する.ここでエ ラーが出る場合は設定を見直す必要がある。
ダウンロードしたフォルダに入り
sudo cp synergy* /usr/bin/.とする。
以下はMacをクライアントとする設定。
syenrgyc -f [サーバのIP]で動作をテストする。OKなら
do shell script "/usr/bin/syenrgyc [サーバのIP]"と中身に書いたファイルを synergy.scpt などと名前をつけて保存して実行可能にし、 アプリケーションフォルダに移動する。そして
synergysにより、バックグラウンドでサーバーを起動する.Windows 側は [Start] を クリックして起動する.必要に応じてコンピュータの起動時に自動起動の設定 をしておいてもよい。
参照:
@IT: 1組のマウスとキーボードを複数のPCで共有するには
@IT: 1組のマウスとキーボードを複数のPCで共有するには(サーバ編)
その他必要なソフトウェアは
[Ubuntuソフトウェアセンター]
を用いてインストールや削除をする。
カーネルがアップデートされると、古いカーネルが残される。あまり放っ ておくとディスクスペースが圧迫される。そこで古いカーネルを削除するには次 のようにする。まず、
dpkg -l | grep linux-imageにより、インストールされているカーネルが表示されるので、もう使わないカー ネルを確認して次のように削除する:
sudo apt-get remove --purge linux-image-2.6.15-23-386当然だが、現在使っているカーネルを削除してはならない。
Emacsは ~/.emacs.d/init.el ファイルで設定する。 (~/.emacs で設定するのは古い方法)
Emacs向きのフォントをインストールする:
sudo apt-get install fonts-inconsolata fonts-takao~/.emacs.d/init.el に以下を付け加える:
(set-default-font "Inconsolata-12") (set-face-font 'variable-pitch "Inconsolata-12") (set-fontset-font (frame-parameter nil 'font) 'japanese-jisx0208 '("Takaoゴシック" . "unicode-bmp") )
Emacs の日本語入力で Mozc を使うには、~/.emacs.d/init.el に
;=================================== ; Mozc ;=================================== (require 'mozc) (setq default-input-method "japanese-mozc")を付け加える。Emacs上でMozcの起動と停止は Ctl-\ で行う。
AUCTeXを使うには、~/.emacs.d/init.el に
;=================================== ; AUCTeX ;=================================== (require 'tex-site) (setq TeX-default-mode 'japanese-latex-mode) (setq japanese-TeX-command-default "pTeX") (setq japanese-LaTeX-command-default "pLaTeX") (setq japanese-LaTeX-default-style "jsarticle") (setq TeX-file-extensions '("tex" "sty" "cls" "ltx" "texi" "texinfo" "dtx")) (setq kinsoku-limit 10) (setq LaTeX-indent-level 2) (setq TeX-output-view-style '(("^dvi$" "." "/usr/bin/xdvi %d"))) (add-hook 'LaTeX-mode-hook '(lambda () (let* ((kcode (symbol-name buffer-file-coding-system)) (opt (cond ((string-match "^utf-8" kcode) " -kanji=utf8") ((string-match "^shift_jis" kcode) " -kanji=sjis") ((string-match "^euc-jp" kcode) " -kanji=euc") ((string-match "^iso-2022-jp" kcode) " -kanji=jis") (t "")))) (if (boundp 'japanese-TeX-command-list) (progn (setcar (cdr (assoc "pLaTeX" japanese-TeX-command-list)) (concat "%(PDF)platex" opt " %`%S%(PDFout)%(mode)%' %t")) (setcar (cdr (assoc "jBibTeX" japanese-TeX-command-list)) (concat "%(PDF)jbibtex" opt " %s")) (message "pLaTeX UTF-8 flag enabled")) (message "pLaTeX UTF-8 flag disabled"))))))を付け加える。
スペルチェック ispellを使うには~/.aspell.confというファイルを作り、その中に
lang en_USと書いておく。
Thunderbirdを使う。
プロファイル・データを複数のコンピュータで同期して使うため、
thunderbird -Pにより、新しくプロファイル・データを作り、保存する場所を指定しておく。 異なるコンピュータ上でも同じ場所に指定する。
パスワードなしでSSH接続できるようにするためには公開鍵を設定しておく:
ssh-keygen -t rsa ssh-add .ssh/id_rsaここで生成された".ssh/id_rsa.pub"の中身を、 接続しようとするhost側のファイル".ssh/authorized_keys"の中に追加する。
さらに、host側のファイル".ssh/known_hosts"にある、 対応するclientマシンの古い情報が書かれている行を削除しておく。
GnomeのキーバインドをEmacs風にする。
[アプリケーション] - [システムツール] - [設定エディタ]を開き
desktop → gnome → interface を開いて gtk_key_theme の値を
Emacs にする。
FireFoxのデザインを変えたり機能を拡張するには、 https://update.mozilla.org/ からアドオンを選んでインストールする。
NetscapeあるいはInternet Explorerしか許さない悲惨なサイトが存在するので、 ブラウザを詐称する拡張ツールをFireFoxにインストールする。 FireFoxを開き、 http://www.chrispederick.com/work/firefox/useragentswitcher/ からたどれるUser Agent Switcher Extensionのxpiファイルをクリックして インストールする。このサイトからインストールするのが初めての場合、 メッセージバーに表れる「設定を変更...」ボタンにより許可してから 再びクリックする。
大抵のソフトウェアはSynapticなどで探せばあるが、 その他のソフトウェアは手動で/usr/local以下にインストールする。 一度インストールして別パーティションで引き継いでおけばOSインストール時 には必要ない。
CPU情報:
% cat /proc/cpuinfo
メモリ情報:
% cat /proc/meminfo
[以下は最大限に危険なコマンドなので、必要以外に試してはならない]
機密書類の入っていたパソコンを譲渡するときなど、ディスクのデータを 完全に消去したいときがある.このときファイルの消去をしただけではデータ の復旧が可能で、たとえディスクをフォーマットし直したとしても、 アナログ的にディスクの以前の状態を読み取る方法が存在する。 このため、ディスクを何度もランダムな値で上書きすることで、より完全な削 除をするshred というコマンドがある:
# shred -n 2 -v /dev/hdaここで、"-n 2"の数字は何回上書きするかを指定し、値が大きいほど安全だが、 時間もかかる.IDEディスクでは、10Gの上書きに一回あたり1時間程度かかった. (廃棄するなら、ディスクを物理的に破壊するのが一番安全だが。)
ubuntu guide: Ubuntu 10.10 (Maverick Meerkat) | 日本語版
2ch Linux Beginners: Ubuntu FAQ