物理学基礎I[総合]
2008年度 医学部保健学科
(看護学専攻、作業療法学専攻) 1年生 前期金曜3時限目
自然界に見られる現象は決してばらばらに起きているのではなく、自然法則に
基づいて起きている。そのような基本的な法則を見いだし、さまざまな自然現
象を理解し、説明しようとするのが物理学である。本授業では物理学の基礎を
全般的に学ぶ。力、熱、波、光、電気や磁気などの基本的な現象を、物理学の
考え方に重点をおいて取り扱う。身近に起きる現象を例に取りながら、複雑な
数式はなるべく用いず、基礎的な概念を理解することを目標にする。
全14回の予定。
連絡事項
教科書
大西 直毅 著
「物理学入門」(東京大学出版会)
各回の内容と感想
- 第6回 (5/23)
- 講義内容:万有引力の法則、作用・反作用の法則、運動量と力積
- 配布:配布ノート05、ホームワークセット06、Q&A04
- 返却:ホームワークレポート04
- 提出:ホームワークセット05
- 講義のノートを家に置いてきてしまい、取りに戻っていたら時間に遅れ
そうになった。さらに配布プリントをコピーしようとしたら物理教室のコピー
機が引越し中で使えなかった。悪いことは重なるものだ。教養棟に着いたと
きにはすでに開始時間を5分ほど過ぎていた。教養の事務の人にプリントをお
願いしたら快く引き受けて頂いた上、講義室まで持ってきてくれた。ありが
とう。結果、講義時間には10分ほど遅刻した。最初にハワイ出張の写真を見
せてさらに時間を消費したが、授業が単調にならない工夫としてはよかった
かもしれない。かなり式を出したが、まったくわからなくなってきた人が出
てくるかもしれない。微分を使うところがわからない人は結果を覚えればよ
い、とは強調したのだが、落ちこぼれた気持ちになる可能性もある。
- 第5回 (5/16)
- 講義内容:力と運動、慣性、質量と重さの違い、向心力と遠心力
- 配布:配布ノート04、ホームワークセット05、Q&A03
- 返却:ホームワークレポート03
- 提出:ホームワークセット04
- すこし式が多くなってきた。と同時に内容についてこれない学生が出てき
たようだ。式を出せば出すほど売行きが落ちるという、啓蒙書を書くときの
鉄則が適用できる。しかしここでニュートンの法則を式なしでやるほどまで
の覚悟はできていないのだが、どうしたものか。本質的な式だけに絞りこん
だ方がよいかもしれない。高校物理をいちどやっていると、微積分と運動の
関係の説明には感心するようだ。逆に履修していないと、わけがわからなく
なるらしい。このクラスは改めて難しい。
- 第4回 (5/9)
- 講義内容:物体の落下、放体の運動
- 配布:配布ノート03、ホームワークセット04、Q&A02
- 返却:ホームワークレポート02
- 提出:ホームワークセット03
- ゆっくり説明してあまり進まなかった。微積分と物理の話や、単位の話
をまたしていたら結構時間を使ってしまった。が、これくらいでちょうどよ
いかもしれない。ゴルフボールとピンポン玉を同時に落とすと、同時に着地
するというデモをした。放体の運動の基本的な計算問題を出したが、初学者
にできるだろうか? Q& A はやはり好評のようである。しかし、レポートを100
枚チェックして質問を抜き出すだけで、答えを作成するよりも時間がかかる。
ところで、今年から中間授業アンケートがあるようだ。
- 第3回 (5/2)
- 講義内容:運動、平均の速さ、速度、加速度
- 配布:配布ノート02、ホームワークセット03、Q&A01
- 提出:ホームワークレポート02
- ようやく物理の基礎に入った。ここでうまくやらないと急速に興味を失っ
ていく。高校物理を履修した人にはくどいかもしれないが、基本の説明をわ
かりやすく時間をかけて行うつもり。今年の学生は静かに聞いていてくれる
ので、やりやすい。
- 第2回 (4/25)
- 講義内容:宇宙の構造、位置、変位と距離
- 配布:配布ノート01、ホームワークセット02
- 提出:ホームワークレポート01
- 宇宙の構造の話を黒板とスライドで2重に説明した。
わかりやすくなったと思うが、時間がなくなり運動の話まで行かれなかった。
生徒の前回の講義の感想は好感触。
物理は嫌いだがこの授業は楽しそうという感じが多い。
錯視の体験によって授業に興味を持ったようだが、
このような題材ばかりもできないので今後も興味を引き続けられるかが問題。
- 第1回 (4/18)
- 講義内容:はじめに、測定、4つの基本量、基本単位
- 配布:ガイダンス、初回アンケート、ホームワークセット01
- 提出:初回アンケート
- 第一回終了。今年の物理未履修者は昨年までよりもさらに多いようだ。
初回アンケートでは、例年通り物理に対する拒否感が強い。
このクラスは毎年チャレンジングである。
錯視の体験は好評。
意味を考えるきっかけになればよいのだが。
時間がなくなり、単位の話が速くなってしまった。
Takahiko Matsubara
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