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宇宙の大規模構造と宇宙論

京都大学 基礎物理学研究所 2010年度集中講義 (12月6日〜12月7日)
研究棟・会議室K206

大規模銀河サーベイや宇宙マイクロ波背景放射の観測などが近年飛躍的に進展する中で、伝統的宇宙論パラメータの決定、ダークマターやダークエネルギーの性質への制限、宇宙初期ゆらぎの推定、など宇宙論モデルを絞り込む上での本質的な情報が得られるようになってきた。このような発展は、主として宇宙の非一様成分の観測の進展によるところが大きい。この講義では、まず一般的に非一様宇宙の観測量についての基礎を解説する。次に宇宙の大規模構造に焦点を当て、初期ゆらぎからの進化の力学と観測量の関係について説明し、そこからどのような宇宙論的情報がどのように引き出されるかを解説する。非線形性や統計的性質、観測可能量の解析的計算技術に関する最近のトピックや、バリオン音響振動を用いたダークエネルギーへの制限、大規模構造による初期非ガウス性への制限などに関する話題についても触れたい。

連絡事項:

時間割:

12/6(月):
13:00〜14:30, 15:00〜16:30, 17:00〜18:00 (セミナー)
12/7(火):
10:30〜12:00, 13:30〜15:00 (16:00〜18:00 議論)

講義内容:

一様宇宙と観測量
宇宙の非一様性I
宇宙の非一様性II
非一様宇宙の観測量
銀河サーベイの理論と観測

講義ファイル

講義のプレゼンファイル

教科書

1)「現代宇宙論ー時空と物質の共進化」
松原隆彦(東京大学出版会)

Takahiko Matsubara
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