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宇宙論よくある質問

質問

音楽のサークルに入っているのですが、倍音について教えてください。

答え

倍音の振動数は、基本振動数の整数倍です。音楽での音の高さで表すと、 どうなるかを考えましょう。例として、低い「ド」の音の倍音を考えます。2 倍音では、振動数が2倍ですから、1オクターブ上の「ド」の音になります。3 倍音では、振動数が3倍で、それは1オクターブ半上の「ソ」、4倍音では、2オ クターブ上の「ド」、さらに5倍音では、その上の「ミ」になります。「ド・ ミ・ソ」がきれいな和音になるのは、このようにお互いに比較的近い倍音の関 係にあるからです(倍音でも、あまり離れていると、例えば9倍音の「ド」と 「レ」のようにきれいな和音にはなりません)。その他の倍音は、図の五線譜 に示したようになります。このように、音階に表れる音は、お互いに倍音の関 係にあります。この音階を使って美しい旋律を奏でられるのは、倍音という関 係を持つ調和があるからこそなのです。

実際の楽器の調律では、音階をあえて完全な倍音の関係からわずかにずら してあります。これは、例えば、ハ長調の音階で「ド」の音を基準に倍音関係 によって音階を調律しても、それはニ長調の「ド」の音を基準にした倍音関係 にはなっていないからです。このため、厳密に倍音を使って調律すると一つの 調でしか演奏できなくなります。そこでどの調に転調してもほぼ似たような比 率で音階が並ぶようにするには、完全な倍音関係からすこしずらしておく必要 があります。1オクターブを振動数の比で12等分すると、どの調でも近似的に 倍音関係になります。逆にいえば、1オクターブ以外はどの音も倍音関係にな いわけですが、倍音関係からのずれは1%以内の誤差に収まります。これは 「平均律」と呼ばれる調律法で、現在の調律ではほとんどの場合に使われています。

人間の声や楽器を使ってある音程を出すと、その音には倍音が含まれてい ます。楽器の音色の違いは、この倍音がどのような割合で含まれているかによっ て決まります。スネアドラムのような打楽器から出る音は、倍音の関係にない 多数の音程が同時に含まれていますので、音程に関係なく演奏できます。


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